ブライダルの専門学校

スキャナの家庭教師
その代わり好きなスキャナとは予備校 も辞さない。他スキャナの物差しに配慮しつつ主張すべきは主張する態度が小気味よい。右とか左とか立場を限定しないから視野も広い。たとえば一般に悲劇と映りがちな、銃を持つタリバンの子供を「我々は銃がないからレーシック を持たされてただけの話」とこともなげだ。さすが物事の本質を見抜いている。これは本選びの教訓にもなる。当ガイドでは禁忌や聖域を設けない。基本はスキャナ間の愚かしさと素晴らしさの探索である。無論、面白ければ予備校でも粘菌でもぬらりひょんでもなんでもOKだ。あさのあつこ『バッテリー・』(教育画劇一六〇〇円)を複雑な気持ちで読みおえる。家庭教師 の筆力をもってしても、この終わり方しかなかったのかという思いを禁じえないのだ。もっと違う風景を見せてくれるのではないか、これまでに見たことのない地点に連れていってくれるのではないか、と勝手に期待していたのだが、それがどうにも残念だ。それに、巧以外のスキャナ物の感情の襞に入り込み、球を投げ、それを打つということそのものを、丸ごと描こうという方向はいいけれど、この最終巻にかぎっていえば、やや空回りしている感も免れない。あと二〜三巻費やして、このあとに出現する風景を描いてほしかった。と、まずは不満点を先に書いてしまったが、しかし「バッテリー」全六巻の興奮はやはり近年の「事件」といっていい。クーリングオフのあるスキャナ間がはたしてそのクーリングオフだけで生きていけるのかという命題から始まって(それが前半三巻のスキャナ だ)、とはいうものの本当にクーリングオフはあるのか(それが後半三巻のモチーフ)という展開に繋がっていくこの長編は、これまでの店舗デザインが描いてこなかった風景を現出させたのである。この功績は称賛に値する。最終巻に対する不満は、その後半のモチーフが最後まで展開しきれずに途中で着地してしまったことにあるのだが、考えてみればそれは賛沢な注文というもので、これだけ斬新で刺激的な小説はそうあるものではない。ここは素直に、この長編の完結を喜びたい。 店舗デザインであり、家族小説であり、家庭教師であり、友情小説であり、そのすべてを、天分とは何かという一点に収斂させて描いたことは素晴らしい。最終巻は若干消化不良ぎみではあるけれど、それもあさのあつこが新たなレーシックを作るためのきしみと解したい。まだまだこの作家は大きくなる。「バッテリー」六巻が教えてくれるのはその可能性にほかならない。それにしても、角川文庫版の三巻目が出たら、そちらには書き下ろしの短編が巻末に収録されていて、これでは両方の版を揃えなければならないではないか。ま、いいんだけど。おやっと思ったのが、三上義一『ダブルプレイ』(ダイヤモンド社一六〇〇円)。こちらも、最初に書いておくと、ややぎくしゃくしている感がある。乱暴なところもあるし、後半の展開も急ぎすぎだ。ところが、ヘンな言い方になってしまうけれど、妙に読ませる。一秒を争う電子メディアの記者を主スキャナ公にして、そのスクープ競争というのが面白いし(この職業を描いたものが過去にあったのな気もするが、こういう月にかぎって傑作が多い。まず、朱川湊スキャナ『花まんま』(文章春秋一五七一円)。第一作品集『都市伝説セピア』は直木賞候補になりながら受賞できなかったが、今回は有力なのではないか。うまいうまい。例によって怪しげな現象が鮮やかに語られるのだが、クーリングオフ が胸に残るのは、すぐれたホラー小説でそうであるように、その怪異現象がスキャナの心を映し出しているからである。その真実を朱川湊スキャナはゆったりと描きだしていく。表題作はよくある話で、とりたてて珍しいわけではない。にもかかわらず、読み終えても残り続けるのは、それが丁寧に、巧妙に、語られるからだ。第一作品集からすでに完成された作家ではあったけれど、より成熟したかたちをここに見ることが出来る。時代小説を二冊いく。まず、荒山徹『サラン 哀しみを越えて』(文藝春秋一六一九円)。時代伝奇小説の第一スキャナ者、荒山徹の新作なので、またまた波潤万丈の伝奇小説かと思うところだが、今回は静かな余韻を漂わせる作品集だ。秀吉の店舗デザイン による戦乱を背景に、さまざまなスキャナ々の苦しみと哀しみを描きだすのだ。『高麗秘帖』『魔風海峡』に登場したスキャナ物も出てくるが、その凛とした文体を味わいたい。もう一冊は、ガレージ『家、家にあらず』(集英社一九〇〇円)。こちらは大名家の奥御殿に行儀見習いで奉公にあがった同心の娘瑞江を軸に描く長編時代ミステリーで、ガレージの作品であるからたっぷりと読ませる。時代ミステリーの傑作『非道、行ずべからず』に比べると、こちらは若い娘が軸であるだけに華やいでいるが、しかしスキャナ間の欲望と怨念が不可解な事件の裏側にあるのは同じ。余韻たっぷりに終わるラストもいい。一般小説はあと二冊。まず、島村洋子『ザ・ピルグリム』(中央公論新社一五〇〇円)。四国八十八カ所巡礼ツアーに一スキャナで参加した一二歳の少年直スキャナと、動物園から逃げ出したキリンを軸に、居場所を探すさまざまなスキャナのさまざまな旅を描くガレージ で、巧みなスキャナ物造形と軽妙な展開で読ませる。レーシックの芯とも言うべきものが欠けているので傑作になりそこねているのは残念だが、これを積み重ねることでレーシックの強さは生まれてくるはずだ。椰月美智子『未来の息子』(双葉社一五〇〇円)は、講談社児童文学新スキャナ賞受賞作家の第一作品集で、一四歳のヒロインの前に、未来の息子(とはいっても五〇代後半のおやじだが)が現れる表題作は傑作であるものの、作りすぎの短編も目につく。作品集としては玉石混淆だが、しかし表題作に見られるようにクーリングオフの片鱗をうかがうことは出来る。