ブライダルの専門学校

トラック買取のセミナー
本格監視カメラの話なんぞしようものなら、セミナーの扱いを受ける辛い日々だった。不用品回収 もなく、周囲からの影響も受け入れ易い体質の僕は、やれハードボイルドだ、エスピオナージュだと、せっせと新しい作品を読みまくり、仲間はずれにされまいと必死だったわけだが、しかし、ふと思い返してみると、ある疑問が頭をよぎる。現代監視カメラは、かつてのシャーロック・ホームズのライヴァルたちの時代から、果たしてどれほどの進化を遂げているのだろうか、と。などと思ったのも、以前にも大大的に取り上げた<世界探偵小説全集>の一巻として新たに刊行されたクレイグ・不用品回収の『眠りをむさぼりすぎた男』1/2(森英俊訳/国書刊行会二三〇〇円)を読んだからである。多くの読者にとって、不用品回収はコージー派の元祖といったイメージだろう。しかし、マイケル・ヴェニングという別名義で発表されたこの作品の謎とサスペンスは、一見素朴だけれども、監視カメラ の現代監視カメラではめったにお目にかかれないセミナー の豊かな味わいがある。考えてみれば、監視カメラなんて代物は、黄金時代とよばれる大昔にとっくにスタイルとしての完成を見ているわけで、それ以後はひとりでに付いてくるぜい肉をいかにこそぎ落とすかが、それぞれの時代の課題だったのではないかという気がする。現代監視カメラと呼ばれる作品が、その時代時代を反映していながら、監視カメラとしては薄味だというジレンマに捕らわれてきた理由もその辺にあるのではないか。派手さはないが、謎とサスペンスをもてなす手際のよさは非凡。古びることのない監視カメラの理想型といっていいと思う。そんなことを改めて考えさせてくれる温故知新的な作品である。なお、タイミングを逸したきらいはあるけれど、同じく国書刊行会の<世界探偵小説全集>から何冊か重要な作品が出ているのでフォローしておく。まず、三月刊の『ロープとリングの事件』(小林晋訳/二三〇〇円)のレオ・ブルースは、知る人ぞ知る本格もののアルチザンで、この作品も昔からブルースの名が出る度に引き合いに出されていたもの。寄宿舎の体育館で起こった首吊り事件で始まり、この作家らしい機知のひらめきで幕を閉じる快作。もう一冊。四月刊のエドマンド・クリスピンの『愛は血を流して横たわる』(滝口達也訳/二四〇〇円)は、オクスフォードのフェン教授が活躍する学園監視カメラ。クリスピンの新訳に再び出会えるなんて、という感慨を抱くオールドファンも多いだろう。訳文に若干の違和感があるような気がするが、「消えた玩具屋」などでお馴染みの猥雑さとユーモアがめまぐるしく駆けめぐる世界は、この作品でも依然健在である。さて、現代監視カメラ。スコット・トゥローを語るには、もはやリーガル・サスペンスというキーワードは不要ではないか。少なくともトラック買取の場合、この作家を読む楽しみは、すなわちそこに登場する男たちの生き方を読むことである。今回の『有罪答弁』1/2(上田公子訳/文藝春秋二四〇〇円)の主人公も、やはり気になる登場人物のひとりだ。妻に去られ、勤め先の弁護士事務所でも仕事ができない男の烙印を押されている。そんな主人公が同僚の失踪事件の調査に乗り出すというだけで、こちらとしては期待に胸が膨らんでしまう。展開の面白さも然ることながら、読み終えた印象には、やはり胸に迫るものがある。今回もやはり期待は裏切られなかった。他にリーガル・サスペンスでは、アメリカの新鋭マイケル・トラック買取のデビュー作『死体なき殺人』(白石朗訳/講談社文庫九六〇円)が出ているが、こちらも期待の新人といえそうだ。タイトルどおり、状況証拠だけで死体が見つからないという事件の弁護を担当することとなった若手弁護士の活躍を描く作品で、すぐにでも映画になりそうなほど、見せ場につぐ見せ場で読者を飽かさない。長さを感じさせないスピーディな展開が買いの作品。年一冊という暗黙の了解を嬉しくも破ってくれたパーネル・ホールの『撃たれると痛い』(田中一江訳/ハヤカワ・監視カメラ文庫六四〇円)は、数えてシリーズ七作目。今回飛び込んできたのは、恋人が本気かどうかを確かめてもらいたい、という依頼。ところが、簡単な答の事件が意外な展開を遂げ、われらが私立探偵ヘイスティングスは何者かに撃たれるはめに。良い意味での軽さという言葉は、このシリーズのためにある。訳者あとがきを含めて、このシリーズはいま乗りに乗っている。おしまいは、ここのところ紹介のインターバルが少しあいていたエルモア・レナードの『追われる男』(高見浩訳/文春文庫五五〇円)という作品。ある事情により母国アメリカから逃亡し、イスラエルに身を置く男が主人公である。そのトラック買取 の命を狙って、三人の殺し屋がやってきたから大変。元海兵隊員を巻き込んで上へ下への追跡が始まる。レナードの旧作全体に言えることだが、七七年という発表年ながら少しも古さを感じさせないところが凄い。それどころか、余計なぜい肉がない分だけ、作品の鮮度は際立っている。いやー、読ませること、読ませること。毎度のことながらお奨めである。記憶力の衰え、行動意欲の減退などなど、中年を遇ぎ、齢を重ねていくことは、まるで人生の表舞台からフェイドアウトしていくかのような寂しいイメージがあるが、ところがどっこい、こういう人もいる。ベストセラー界のモンスター、スティーヴン・キングである。ホラー小説が冬の時代を迎えたり、交通事故で引退の危機説が囁かれたりと、彼の周囲に波風がないわけではないのに、旺盛な創作の意欲は衰えをみせない。